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No.36 曽木発電所遺構

左:対岸の展望所から 右:下から見上げる

概要

 鹿児島県大口市に、わずかな時期だけその全容を見ることができる煉瓦建築の遺構があります。下流に鶴田ダムがあるためで、1年の大半はダム湖に水没。夏の間だけダム湖の水位が下がり、荒涼とした湖底にその姿が現れますが、まるで“古代遺跡”のような雰囲気です。

 この遺構は、近隣の金山・鉱山への電力供給を目的に設立された曽木電気株式会社の第二発電所跡です。曽木電気は野口遵(のぐちしたがう)によって明治39年に設立。明治41年11月に完成した第二発電所が、現在もこのような姿で湖底に残っています。

 曽木電気は明治41年に、余剰電力でカーバイトの生産に着手。熊本県の水俣にカーバイトの工場をつくり、日本窒素肥料株式会社を設立します。この会社が現在のチッソ株式会社や旭化成、積水化学のルーツになるわけですから、この曽木電気の遺構は日本の近代化学工業のモニュメントといえるものではないでしょうか。詳細は以下の報告書をご覧ください。

 
所在地
鹿児島県大口市曽木
問い合わせ
大口市商工会
〒895-2512 鹿児島県大口市元町20番地の2
電話:0995-22-0224
FAX:0995-22-9845
  

報告書当サイトで詳しく報告しています

 
曽木発電所遺構
調査番号 008 名  称 曽木発電所遺構

種  類 産業

所 在 地 鹿児島県大口市
調査状況 完了 報 告 書 No.01 / No.02 / No.03完

アクセス

  • 現在発電所遺構の補強工事のため周辺には近づけない。
  • 曽木発電所展望台からの姿が一番美しい(以下の地図の位置)。
地図はコントロールボタン以外にもダブルクリックで拡大移動、ドラッグで移動できます。
  

関連リンクこちらのサイトで紹介されています

 
DPL
ニコソFGさんのWebサイト。九州の廃墟や産業遺構を美しい写真と共にレポートされています。今回の物件は「廃墟・遺構探索レポート」 > 廃墟・遺構写真(レポート関連) > 廃墟・遺構レポート編 > 曽木第2発電所跡 で紹介。 取水口から水路を辿って発電所までをレポートしているのはこのサイトだけです!必見!
 

関連図書こちらの書籍で紹介されています
 

■「野口遵」吉岡喜一/著 1962年
■「野口遵翁追懐録」高梨光司/著 野口遵翁追懐録編纂会/編 1952年
■「日本窒素肥料事業大観」日本窒素肥料株式会社文書課/編 1937年
■「のべおか振興の母 野口遵」野口遵顕彰会歴史教材編集委員会 2003年